昨日投稿した「お腹を凹ます危険性」では、お腹を凹まして鍛えるだけだと腰痛になる可能性があるとお話させていただきました。
腰痛を予防するためには
体幹のインナーマッスル(腹横筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋群)を鍛えるだけでなく
ゆるめて動かせるようにし、普段から使えるようにする
必要があります。
そのためにご紹介した3種類のワーク。なぜこの3種類なのか?
ご説明させていただきます。
※少し専門的な内容になるので、ご興味のある方のみご覧下さい。
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みぞおちを丸める
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このワークのポイントは〝腹筋の力を抜きながら胸椎12番の動きを感じる〟こと。
表面の筋肉である腹筋をゆるめる事で体幹のインナーマッスルが動かしやすくなります。
そしてポイントとなる筋肉は
①横隔膜
②大腰筋
①横隔膜は体幹インナーマッスルの1つ。そして②大腰筋は股関節を動かしたり腰椎を安定させる筋肉で、体幹インナーマッスルと大きく関係します。この2つの筋肉が③胸椎12番に付着しているので、ここを柔らかく動かすことにより横隔膜と大腰筋が活性化します。
そしてもう1つ。これはメインではありませんが、③胸椎12番を中心に背骨全体をぼんやりと意識しながら柔らかく動かすと
④多裂筋
も活性化します。
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股関節スクワット
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このワークのポイントは〝股関節を曲げた時軽く外体重になり、坐骨付近のもも裏を伸ばす〟こと。
ここでポイントとなる筋肉は大腰筋の他に
①腸骨筋
②内閉鎖筋 → ③骨盤底筋群
④ハムストリングス(坐骨より)
①腸骨筋
大腰筋とセットで腸腰筋と呼ばれます。腸腰筋で股関節を曲げ、腸骨筋で股関節を外旋させ外体重にします。
②内閉鎖筋 → ③骨盤底筋群
股関節を外旋させる深層外旋六筋のうちの1つが内閉鎖筋。大転子から坐骨棘を通って骨盤内に入り骨盤底筋群と筋連結します。
腸骨筋と一緒に股関節を外旋させることにより内閉鎖筋 → 骨盤底筋群と連動し骨盤底筋群を活性化させます。
④ハムストリングス(坐骨より)
もも裏の筋肉であるハムストリングス(坐骨より)は大腰筋と表と裏の関係です。
どういう事かと言うと、股関節を曲げた時大腰筋が縮み、ハムストリングスが伸びます。
股関節を伸ばした時に大腰筋は伸び、ハムストリングスは縮みます。
この2つの筋肉をメインに股関節の曲げ伸ばしをおこなうんですが、大腰筋の動きを感じるのは至難の技。正直わかりずらいです。なのでハムストリングスの動きで大腰筋が機能しているかを判断します。
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腹式呼吸
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このワークのポイントは〝お臍の指4本下とその反対の背骨(腰椎5番)を触り、この2点がしっかり膨らんでいるのを感じる〟こと。
ここでポイントとなる筋肉は
体幹のインナーマッスル(①腹横筋、②多裂筋、③横隔膜、④骨盤底筋群)
全部です。
①腹横筋、②多裂筋
この2つの筋肉は腰で筋膜を介して連結しています。なので連動するというわけです。
※筋膜とは筋肉同士が柔らかいネット上の繊維に包まれ、お互いの位置関係がずれてしまわないように固定している繊維のこと。
腹式呼吸で下腹部と腰を上下に膨らますことにより①腹横筋と②多裂筋が活性化されます。
③横隔膜、④骨盤底筋群
この2つの筋肉も大腰筋とハムストリングス同様、表と裏の関係です。
息を吸った時横隔膜は縮んで下にさがり、内臓を押し下げます。骨盤底筋群はこの力に対し伸びて広がることで対応します。
そして息を吐いて元に戻ります。
これで③横隔膜と④骨盤底筋群も活性化します。
以上がこの3種目のワークをオススメした理由、そしてポイントになります。
トレーニング前後にこのワークを取り入れて体幹のインナーマッスルを
ゆるめて → しめて →ゆるめて
と動かし、より質の良い使える筋肉をつけて下さい。
そうすれば腰痛予防にもなりますし
動けるサマーボディー
が手に入ります。
是非このことを少しでも理解したうえで実践してみてください。
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