交感神経優位による弊害


Masahito Shiba

横浜鶴見・蒲田を拠点に活動する治療家パーソナルトレーナー。身体の調子を整えるためのセルフケア方法を配信中。

鍼灸師/NSCA認定パーソナルトレーナー/JCMA認定体軸セラピスト


本日は交感神経について。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。

交感神経は『闘争と逃走の神経』と言われており、活動している時に優位になります。
副交感神経は『休息と落ち着きの神経』と言われており、リラックスしている時に優位になります。
もちろん2つとも必要な神経なんですが、ストレスが多い現代人は交感神経が優位になりやすく、
交感神経が優位な状態が続くと様々な病態を引き起こします。





《 交感神経優位による弊害 》


①高血圧

アドレナリンが分泌され、血管が収縮します。血圧が正常な方でも興奮状態になりアドレナリンが分泌されれば血管は収縮しますが、落ち着けば元に戻ります。
ですが交感神経優位の方は、落ち着いても血圧が正常な方よりも血管は収縮しているため、血圧が高いままになります。

※高血圧により発生する病気
→脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、腎不全、眼底出血など





②高血糖

アドレナリン、グルカゴン、糖質コルチコイドなど血糖値を上げるホルモンが分泌され、高血糖状態を作ります。
子どもであれば、ストレスがかかって高血糖状態になっても、
騒いで泣き喚いて暴れまわるので、血糖をエネルギーとして利用することができるのですが、大人になるとそうはいきません。

例えば上司に叱られて苛立つとします。
イライラしてムカついて、身体はいつでも暴れられるように戦闘モードになるため、エネルギー源である糖分を血液中に送り込みます。
ですが大人はそこで暴れずにグッとこらえるため、エネルギーとして使用できるよう血液中に送り込まれた糖分は使用されることがなくなり、血液中に留まったままになります。
この状態が続くと高血糖になります。

※高血糖により発生する病気
→心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、脳卒中、脳出血、腎硬化症など





③顆粒球増加、リンパ球減少

3日前の記事『免疫力をあげる②』でも書きましたが、
交感神経が優位になると、白血球にある顆粒球が増加します。

扁桃炎や副鼻腔炎などの細菌感染は顆粒球の中にある好中球が働き、分解酵素と活性酸素を使って細菌を倒します。
ただ交感神経優位状態が続くと、顆粒球が増加しすぎてしまい、体内にある必要な細菌までも倒してしまうんです。そして活性酸素を撒き散らし、細胞までも傷つけます。

※顆粒球増加により発生する病気
→肝炎、膵炎、口内炎、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、十二指腸潰瘍、歯周病など。

※活性酸素増加により発生する病気
→癌、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中、くも膜下出血、糖尿病など。



そして、交感神経が優位になると、白血球の中にあるリンパ球が減少します。リンパ球が減少するとウィルスを倒すことができなくなってしまいます。

※リンパ球減少により発生する病気
→風邪、インフルエンザ、口唇ヘルペス、帯状疱疹、結核、癌など。





交感神経を優位にしないようにするただ一つの方法。
それは根本であるストレスの原因を見つけて、きちんと向き合うことだと思います。

もちろんこれはかなり難しいです。
そう簡単にいくようなものじゃない。
自分で言っときながら、私自身もきちんとできていません。

でも少しでも改善する努力をしつつ、対処療法的にストレス発散しリラックスできるよう、
運動したり、遊んだり、腹式呼吸したり、半身浴したりなど、
自分なりのリラックス方法を実践するのがベストではないかと思います。






〉参考書籍

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