腹圧コントロール


Masahito Shiba

横浜鶴見・蒲田を拠点に活動する治療家パーソナルトレーナー。身体の調子を整えるためのセルフケア方法を配信中。

鍼灸師/NSCA認定パーソナルトレーナー/JCMA認定体軸セラピスト


一昨日のセッション中。お客様のバランス能力を確認するために片足立ちをやっていただいた時に、
『お腹に力を入れながら立つとバランスがとれるから、お腹に力を入れたままキープし続けなさい!ってテレビで言ってましたー。』
という話を聞きました。

どの番組かわからないので、本当にそう言っていたのか定かではありませんが、
多分腹圧を高めるとインナーマッスルが機能するため、片足バランスがとりやすくなる。
そういった内容の番組なんだと思います。

『お腹に力を入れる』というと、ほとんどの方はお腹を凹ます腹圧の高め方をするのではないかと思います。
お腹を凹ますのは腹圧を高める2パターンあるうちの1つです。
状況によってもう1つのパターンを使う場合もあるので、きちんと使い分けができるようになる必要があります。

そしてお腹を凹ましたままキープし続けるのも問題です。





《 腹圧の種類 》


腹圧には陰圧と陽圧の2パターンがあります。
陰圧はお腹の中の圧力が外部より低い状態。お腹が凹んでいる状態です。
陽圧はその逆で、お腹の中の圧力が外部より高い状態。お腹が膨らんでいる状態です。
まずはこの状態を実際に体感していただきたいと思います。



①陰圧状態

息を吸い肋骨を前後左右に広げていきます。
胸を広げたまま息を吐きます。
これを何度か繰り返していきましょう。
上手くできていればお腹が凹んだままキープできると思います。


②陽圧状態

息を吸い下腹部を膨らませます。
下腹部を膨らませたまま息を吐きます。
これを何度か繰り返していきましょう。
上手くできていればお腹が膨らんだままキープできると思います。



どちらもお腹に圧をかけている状態で、2つをしっかり使い分けることが大事です。
例えば、走っている時は陰圧ですが、ブレーキをかける時は陽圧になります。
どちらか一方しか使えないと、状況が変わった時に対処できず、力が入らなくなります。





《 腹圧を高め続けるデメリット 》


やってみていただくとわかると思いますが、陰圧も陽圧もキープするとかなりキツくなります。
試しに陰圧のまま歩いてみてください。
多分いつもより歩くことがキツくなると思います。
そして、人によっては腰が痛くなってくるんではないでしょうか。

腹圧は意識して高めるものではなく、筋肉や関節の状態に応じて陰圧と陽圧を変化させて無意識に高めるものです。

意識的に高めるのも少しであれば問題ありませんが、
毎日毎日、しかも長時間意識して使っていると、体幹まわりの筋肉は固まり、怪我をしやすくなります。

 

  

腹圧を高めるトレーニングをおこなう場合は陰圧と陽圧、両パターンともおこない、どんな状況になってもきちんと対応できるようにしていきましょう。

そして立っている時や歩いている時はずっと凹まし続ける!
みたいなトレーニングは絶対おこなわないでください。

以上のことに注意しながら、楽しくトレーニングにはげんでいきましょう。






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